JRフルーツパーク仙台あらはまだより「色の宝石箱、カラフルブドウを楽しむ!」

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こんにちは!「JRフルーツパーク仙台あらはまだより」です。前回のナシに続いて、秋といえばこの果物!今回は「ブドウ」をご紹介していきますよ。JRフルーツパーク仙台あらはまが提案する、食べるだけでないブドウの楽しみ方も、ぜひご覧ください♪

JRフルーツパーク仙台あらはまのブドウは、色とりどり!

店先にたくさんの種類のブドウが並ぶ季節がやってきましたね。粒の色に注目すると、黄、黄緑、緑、薄紅、赤、赤紫、紫、黒と実にカラフル。まるで宝石箱のようです!JRフルーツパーク仙台あらはま(以下フルパ)では、色合い、味の異なる8品種が皆さまをお待ちしております。

悠久の歴史を育むブドウ

ところで、皆さまはブドウの歴史、どれくらいご存知でしょうか?

ブドウ「甲州」のワインが、世界各地のコンクールで金賞を取ったニュースを最近見かけるようになりました。この「甲州」というブドウが文献に出てきたのは1186年、壇ノ浦の戦いで平氏が滅亡した次の年です。そこから山梨県固有の品種として発展を遂げました。

さらに、最近の研究では「甲州」は欧州系ブドウであり、カスピ海の近くで生まれたことが明らかになっています。どうやら、シルクロードが絡んでいるようですね。家系、自分のルーツ探しが盛んですが、ブドウのルーツを調べるのも楽しいものです。

例えば、フルパで栽培している人気の「シャインマスカット」は、青森県で広く栽培されている「スチューベン」と岡山県の高級ブドウ「マスカットオブアレキサンドリア」の交配で生まれた「安芸津21号」(広島県東広島にある地名で、農研機構果樹・茶業研究部門ブドウ・カキ研究拠点があり、育成品種には安芸津ナンバーが振られます)を母に、ロシアブドウ「カッタクルガン」と山梨県の主力品種「甲斐路」の交配種「白南」をかけさせた品種なのです。

人気の「ピオーネ」は、開拓者を意味する「パイオニア」のイタリア語バージョンで、意外な面白さがあります。

ネットでブドウのルーツ探しは比較的簡単にできます。それぞれの品種の由来をさかのぼると、食の楽しみとともに「知る」も楽しめます。今年の秋は、フルパでブドウの摘み取りを楽しみ、食べながらブドウのルーツに思いをはせ、知的好奇心も刺激してみてはいかがでしょうか?

フルパのカラフルブドウをご紹介!

「サニールージュ」

「ピオーネ」に「レッドパール」を掛け合わせてできた早生ブドウ。


綺麗な紅色で、当園の栽培方法だとやや縦長の果粒になります。ツルッと皮がむけやすい、種無ブドウです。


「レッドパール」とは、「デラウェア」が変異したブドウなので、印象としては形を現代風にしたデラウェアの発展系でしょうか。ラブラスカ系特有のフォクシー香※を感じられます。


※ラブラスカとは、北米原産のブドウの種類のこと。その特徴の1つにグレープジュースのような甘い独特な香りがあり、ワイン好きからは「フォクシーフレーバー」と呼ばれている。

「ブラックビート」

黒ブドウの有名品種、「藤稔(ふじみのり)」と「ピオーネ」の交配種で、果皮の着色が大変素晴らしく見事な紫黒になります。


「ピオーネ」の血を引き継ぎ、肉質は適度に締まって果汁が多く、酸味が「巨峰」などより少ないので、とても食べやすいのが魅力的。
今後、日本の黒ブドウの主力になり得る品種です。


フルパでは樹上完熟の取れたてをぜひご賞味ください!穂軸の緑色、果実表面の果粉の多さが鮮度の証明です。9月上~下旬が熟期で食べごろになります。

「サンヴェルデ」

「ダークリッジ」と「センテニアル」の交配種です。「センテニアル」は、「巨峰」と共通の親を持ち「巨峰」と同時期に熟する、皮が剥けやすい種無し栽培が可能な黄緑品種のこと。「サン」は太陽、「ヴェルデ」はイタリア語で緑色を意味します。


果肉はしっかりとした硬さもありつつ、噛み切りやすく、「巨峰」や「ピオーネ」よりも高糖度、低酸で渋みもなく食味が優れているのが特徴です。


フルパのサンヴェルデは、まだ若木で少し皮が硬くなっていますので、皮を出して食べることをお勧めします。また、稀に種が入ることがありますのでご注意ください。

「クイーンニーナ」

「安芸津(あきつ)20号」と赤ブドウの有名品種「安芸(あき)クイーン」の交配種で、今後赤ブドウの主力になると期待されている品種です。


非常に甘いブドウで、20度以上の糖度になります。ただ、房、樹の勢い、気候条件によって果皮と果肉の間に渋が入ることがあります。果皮が薄く仕上がるので皮ごと食べられるのですが、ガツンと渋を感じるときが時々あるので果皮を剥いて食べることを強く推奨します。


果肉は歯切れが良く、果汁も豊富で、人によっては「ハチミツのよう」と表現されます。とにかく甘いブドウを食べたい人にお勧めです。

「ピオーネ」

黒ブドウの有名品種「巨峰」と白ブドウ「カノンホールマスカット」の交配種。「巨峰」に並ぶ日本の黒ブドウの代表種ですね。


粒が大きくなりやすく、果肉が締まっていてとても食べ応えがあります。他の黒ブドウよりも酸味がほどよくあり、香りもあるので濃厚な食味を楽しめますよ。


近年は温暖化の影響や房を大きく作りがちなので本来の紫色ではなく、赤紫色の房が多くなっています。

「シャインマスカット」

「安芸津21号」スチューベン(米国系)×マスカットオブアレキサンドリア(欧州系))と「白南」(カッタクルガン(欧州系)×甲斐路(欧州系))の交配種で、現在とても人気のある緑系のブドウです。


欧州系の血が四分の三入っているので、皮が非常に薄く皮ごと食べられるのが特徴です。今まであった皮ごと食べられる品種は実が割れやすかったのに対し、シャインマスカットは、割れずに栽培が比較的容易なのが特徴です。


一般に緑色が強い果房は香りが高い反面、糖度の乗りは色が進んだ(黄色い)房よりやや劣ります。黄色に熟した房は甘みは増しますが、香りが乏しくなります。お好みに応じて房色で選んでみましょう。

「オリエンタルスター」

「スチューベン」に「マスカットオブアレキサンドリアを交配した「安芸津21号」に「ルビーオクヤマ」を交雑した品種です。


皮は少し硬めですが、肉質は歯切れよくとても甘い上品なブドウです。名前にスターがあるとおり気品のある房です。


すいすい食べてしまうので、食べすぎには注意が必要です。

これらの品種の他に、東北ではなかなか栽培が難しいと言われている「瀬戸ジャイアンツ」にも挑戦中です!お楽しみに!

担当者が教える!ブドウ選びのポイント

どの品種も共通で、【軸の色が新鮮な緑】【粒に張りがあってうっすらと果粉がのっている】【粒が揃った大きさで隙間がない房】を選びます。求めやすい価格の房は、しなびている、粒の揃いが悪くまばら、味がない等、安いなりの理由があります。

フルパでは、お客さま自身で房を選び、持ち帰る「ブドウ狩り」を実施予定です。色、味、香り、食感の違いを感じる贅沢を楽しみませんか?

※ブドウ狩りの最新情報は「JRフルーツパーク仙台あらはま」公式サイトや公式Instagramなどでご確認いただけます。
「JRフルーツパーク仙台あらはま」公式サイト
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