富山が誇る伝統と技術を体感!高岡市【能作】と砺波市【若鶴大正蔵】

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左:「若鶴大正蔵」 右:「能作」
日本の伝統と最先端の技術が息づく魅力的な人気スポット、「能作」と「若鶴大正蔵」という富山ならではの文化と匠の技を体感できる施設をご紹介します。

400年の伝統と歴史を受け継ぐ鋳物メーカー「能作」

富山県高岡市は約400年の歴史を持つ高岡銅器の産地として知られています。「能作」は、大正5年(1916年)に創業し現在に至るまで、伝統を受け継ぎながら常に新しいデザインと技術に挑戦し続けている鋳物メーカーです。

エントランスを入ると目に飛び込んでくるカラフルな木型の数々。これらは鋳型を製作する際に使用する型で、模型ではなく実際に使われているものだそうです。木型というと、真っ白なものや地の木目そのままが一般的ですが、高岡だけが原型に色を付けているそうです。これは原型師という職人さんの工房ごとに色分けして分かりやすくしているのだそうで、色とりどりの木型が印象的なエントランスホールにはフォトジェニックな空間が広がっています。
「能作」エントランスホール

ここでしかないものづくりを体感「工場見学」

「能作」の製品は、一つひとつ職人さんの手で作られています。鋳物とは、熱して液体にした金属材料を型に流し込み、冷まして目的の形状にしたものをいいます。「能作」では伝統的な方法に加え、繊細な表現を可能にするシリコーン鋳造法という製法を独自に開発したそうです。また、製造に使われる砂や金属材料はリサイクル可能で、環境にも配慮した製造方法となっています。

「能作」の工場見学は、ガラス越しではなく工場に入り、目の前で作業を見学することができます。機械を使わず人の手で鋳型を作る作業風景など、伝統を受け継ぐ職人さんたちによる鋳物づくりの工程を間近で臨場感たっぷりにご覧いただけます。工場見学は事前予約が必要で、外国語案内は、英語・中国語・スペイン語に対応しています。

所要時間:約30分
料金:無料
受付:予約制

画像提供:株式会社能作

見学のあとは実際に体験!

「能作」では、実際に鋳物製作を体験できるワークショップも開催していて、生型鋳造法(なまがたちゅうぞうほう)と呼ばれる、砂を押し固めて造型する方法でぐい呑みなどの錫製品を製作できます。職人さんの指導のもと、本格的なものや30分ほどで製作可能な可愛らしいオリジナル箸置きなど、自分だけの錫製品を作ることができる、まさに貴重な経験です!製作後、すぐに作品を持ち帰ることができるのも嬉しいですね。

所要時間:30分コース、90分コース
料金:製作アイテムによる
受付:予約制
画像提供:株式会社能作
花箸置

進化を続ける「能作」

2024年にジュエリーブランド「NS by NOUSAKU」を立ち上げ、世界で初めての錫と金を配合した独自素材“Tin Gold”を使ったジュエリーを販売しています。軽くてしなやかな錫と金を混ぜ合わせることで、しなやかな素材特性を保ちながら、肌の温度になじむつけ心地で今までにない質感のジュエリーは贈り物としても人気です。施設内には「NS by NOUSAKU」のジュエリーとさまざまな錫製品を手に取って購入できるショップや実際に錫のタンブラーで飲み心地を試せる試飲コーナー、「能作」の製品を食器に使用したカフェがあり、ゆっくりとお買い物を楽しめます。

「能作」は、伝統を守りながらも常に進化を続ける日本のものづくりの精神を肌で感じられる場所でした。
画像提供:株式会社能作
錫のタンブラーで富山のお水を試飲
「能作」公式サイトはこちら

時を超え、心酔わす空間へ「若鶴大正蔵」

歴史的建造物としても注目

富山県砺波市の「若鶴酒造」は、文久2年(1862年)創業の歴史ある酒蔵です。その中でもひときわ目を引く「若鶴大正蔵」はその名のとおり大正11年(1922年)に建設された酒蔵で、越後杜氏による酒造りが行われていました。その後も姿や目的を変えながら、さらに永く使い続ける空間に改修することで、酒造りの精神を次世代に継承しています。「若鶴酒造」は、日本酒だけでなくウイスキー蒸留所「三郎丸蒸留所」も併設しており、現在「若鶴大正蔵」はこの蒸留所の見学受付も兼ねています。

2010年に「とやまの近代歴史遺産百選」に選定。さらに、2011年には「砺波市ふるさと文化財」に登録されており、その重厚な佇まい自体が見どころの一つです。土蔵造りの外観で、外壁は漆喰塗、屋根は桟瓦葺き。特に、木造トラス構造によって少ない柱で天井が高く、とても開放的で木の暖かさが感じられる空間です。現在はコンサートや講演会など各種イベントに利用されており、「若鶴酒造」の日本酒や併設の「三郎丸蒸留所」のウイスキーをはじめ、北陸のおつまみやグッズなどのオリジナル商品を取り扱うショップがあります。
若鶴大正蔵
大正蔵ホール

テイスティングであなたのお気に入りを見つけよう

「若鶴大正蔵」には日本酒やウイスキーが飲み比べできる有料の試飲コーナーがあります。500円でガチャを回すと、カプセルの中にお持ち帰りできるお猪口とコイン1枚、ショップで使える割引券が入っています。マシンにコインを入れ試飲したいお酒のボタンを押すと1杯分が注がれます。コインの追加購入ができるので色々試したい方は是非!お気に入りを見つけてください!ただし、くれぐれも飲みすぎないように…。試飲した日本酒やウイスキーは、ショップにて購入ができます。筆者はスタッフさんお勧めの、ここでしか買えないという女性やお酒の弱い方にも人気のりんごの香りがする限定酒を購入しました。また、先にご紹介した、「能作」で作ったぐい呑みを「若鶴大正蔵」へ持っていくと…ちょっとしたサプライズが受けられるそうですよ。
大正蔵ショップ
試飲コーナー
お土産に購入した限定酒「Batch2」・「加賀れんこんちっぷ」・「三郎丸蒸留所のスモーキーハイボール」

「若鶴酒造」の敷地内では、ガイド付き見学やお食事も♪

併設のウイスキー蒸留所「三郎丸蒸留所」では、ガイド付き見学ツアーも楽しめます。ここだけの話が聞けたり、非売品のウイスキーなどお土産付きの見学コースはウイスキー好きにはたまりません♪

所要時間:約60分
料金:4,000円(税込)
受付:予約制

また、敷地内には、職人が毎日炊き上げる竈炊きごはんと、自然豊かな富山の食材を活かした、酒蔵のレストランならではの個性豊かな和洋折衷料理が楽しめる「竈 flamme 炭三郎 (かまど ふらむ たんざぶろう)」があります。見学のあとに是非ご利用ください。
ガイド付き見学ツアー参加者へのお土産の一例

挑戦し続ける老舗

「若鶴酒造」は創業以来受け継がれてきた日本酒造りの技と精神を大切にしつつ、時代と共に変化するニーズに応えるため、常に新しい挑戦を続けています。例えば、これまで日本酒造りではあまり使われていなかった酵母や製法に挑戦し、香りや味わいの異なる様々な日本酒を生み出しています。日本酒の新たな可能性を追求するために、あくまで日本酒としての枠組みを守りながらもこれまで培ってきた製法や扱ってきた原料にとらわれず現代の暮らしや嗜好に寄り添うような新しい日本酒を提案したいという熱意が表れていました。
大正蔵カウンター
「若鶴酒造」公式サイトはこちら
「能作」と「若鶴大正蔵」では、富山ならではの文化と匠の技を体感できます。どちらも日本の伝統文化と革新に触れることができる魅力的なスポットです。富山県を訪れた際には、ぜひ「能作」と「若鶴大正蔵」へ足を運び、日本の職人の情熱と、ものづくりの精神に触れてみてはいかがでしょうか。

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