金沢の冬の風物詩【長町武家屋敷跡のこも掛け】

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先日、北陸地方に大寒波が到来し大雪に見舞われたのは、全国的なニュースとなっていたので、皆様もご存じではないでしょうか。金沢も一夜で20センチ近くの雪が積もり、一面雪景色となりました!
さて、金沢では、雪に備えて継承されている文化・風習が今もなお残っています。また、現在では冬の金沢の風物詩として知られています。
今回は、「雪吊り」と並ぶ金沢の雪対策「こも掛け」をご紹介します。

「こも掛け」とは……?

こも掛けとは、武家屋敷跡の土塀を凍結や雪による損傷から守るために行われているもので、毎年12月初め頃に設置されます。金沢の繁華街香林坊近くにある、長町武家屋敷跡界隈で見ることができ、本格的な冬の訪れを告げる風習となっています。
「長町武家屋敷跡」についてはこちらの記事でもご紹介しています!
この風習は、金沢に降る雪の特徴が深くかかわっています。金沢に降る雪は、水分を多く含んだぼたん雪が多いのが特徴。そのため、土塀から雪の水分による損傷や、付着した積雪による土剥がれを防ぐ必要があります。藁と縄で編んだ薦(こも)を土壁の屋根下に広げていくことで、土塀を守っています。薦は職人さんが丁寧に手作業で編んでいるとのこと。今もなお受け継がれている伝統を感じます。
隙間なく編み込まれていて、職人さんの技術が光ります
そんな伝統技術と文化によって、金沢の景観は守られています。雪が降ると、武家屋敷跡の昔ながらの風情のまちなみが白く化粧され、また一味違った美しい風景が見られますよ。
画像提供:金沢市
こも掛けは3月中旬まで見ることができます。ぜひ冬の金沢の景色も見に来てくださいね。
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