2023年 魅力再発見! 函館を知ろう【国華山 高龍寺】

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鐘楼(1922年建立)

函館山のふもとにたたずむ函館市内最古の寺院

国華山 高龍寺(こっかさんこうりゅうじ) 1633年(寛永10年)、現在の函館市亀田町付近にお堂を建立したのが始まりの、市内最古の曹洞宗の寺院です。 その後、幸坂下(現在の函館市弁天町付近)への移転を経て、1879年(明治12年)に現在の場所へ移転しました。現在の建物の多くは北前船による海運が盛んだった時代(明治~大正)に越後の国(現在の新潟県)柏崎の大工集団によって建てられました。その歴史的な価値と、伝統的な木造建築の芸術性が評価され、2012年(平成24年)、高龍寺にある建造物10件が、国の登録有形文化財に登録されました。
山門から臨む函館湾

ペリー提督も訪れた古刹

水盤舎(国指定登録有形文化財)
​函館(当時の表記は箱館)が1854年(安政元年)に日米和親条約で開港され、国際貿易港となっていく過程において、高龍寺はロシア領事一行の仮止宿所や箱館病院の分院としての役割を担って函館の発展に寄与してきました。函館を訪れたペリー提督は「港に沿って延びている本通りの近くに、著しく成長したヤナギやモミの木陰の美しき構内に高龍寺すなわち高き龍王の寺HIGH DRAGON TEMPLEがある」と紹介しています。函館の開港、戊辰戦争など函館の歴史を静かに見守ってきた古刹です。
高龍寺の御朱印は、本堂にお参りをしてご本尊様に合掌をすることで、お授けいただけますので、御朱印を希望される場合には、お時間のゆとりを持ってお訪ねください。

蠣崎波響筆 『釈迦涅槃図』を所蔵

蠣崎波響筆『釈迦涅槃図』(北海道有形文化財指定)
たびたび大きな火災に見舞われた函館にあって、高龍寺も幾度となく火災に巻き込まれ、その伽藍の多くを消失しています。しかしながら、なかには奇跡的に火災を逃れ、現代まで寺宝として受け継がれている美術品もあります。その中の代表的なものが、松前藩主松前資広(すけひろ)の5男で蠣崎家の養子となった、江戸時代後期の画家、武士である蠣崎波響(かきざき はきょう)による、『釈迦涅槃図』です。この作品は1968年(昭和43年)北海道有形文化財に指定され、現在は4月1日から15日までの間のみ一般公開されています。高龍寺には、『釈迦涅槃図』の他にも3点の蠣崎波響の作品が所蔵されています。一般公開は限られた日程ですが、高龍寺の境内には他にも、歴史を感じることのできる建物や、碑等がたくさんあります。
今年の秋は高龍寺で函館の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
~国華山 高龍寺ホームページ~ ぜひご覧ください♪
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