秋田の酒蔵めぐり特集~vol.9~【TOYOSHIMAワイン】

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「垣根仕立て」のブドウ畑
「秋田の酒蔵めぐり特集」vol.9は、秋田県南部・由利本荘市矢島にある【TOYOSHIMA FARM】をご紹介します。2024年に秋田県内で7番目となるワイナリーとして誕生したこの場所は、鳥海山の麓、のどかな田園風景のなかに位置し、ゆったりとした時間が流れる場所です。今回は代表の豊島昂生さんにお話しを伺いました。

ふるさとへの想いから始まった挑戦

コメ農家に生まれた豊島さんは、都内の大学を卒業後、県外で会社員として働いていました。その後、2014年に地元へUターン、実家の農業を手伝うなかで、改めてふるさとの自然や田園風景の豊かさに気づいたといいます。
「この風景を未来へ残したい」
そんな想いが芽生えたことが、ブドウ栽培への挑戦の始まりでした。
畑に立つ豊島さんは、虫たちのことを「この子」と呼びます。その何気ない言葉からも、小さな命ひとつひとつに向き合う、やさしくて実直な人柄が伝わってきます。自然に寄り添い、まっすぐに向き合いながら積み重ねる日々。その姿に、思わず応援したくなる人が多いのも、きっと自然なことなのです。

この一杯に「秋田」を込めて

秋田県由利本荘市矢島地域の静かな山あいに広がるブドウ畑では、赤ワイン用のメルローや白ワイン用のシャルドネなど、約4,000本のワイン用ブドウを栽培しています。栽培には、生食用ブドウで一般的な「柵仕立て」ではなく、海外のワイン産地で主流となっている「垣根仕立て」を採用。景観の美しさだけでなく、ブドウ本来の個性を引き出し、品質の高いワインづくりにつなげています。
一方で、雨量が多く、日照時間の短いこの地域では、濃厚で力強いワイン造りには限界があります。そこで目指すのが、冷涼地ならではの心地よい酸味、フレッシュな果実味、やさしい渋みを大切にした「飲みやすいワイン」です。秋田のブドウをそのまま生かし、無濾過で仕上げることで、自然なおいしさのワインを最大限に引き出します。鳥海山の清らかな伏流水と豊かな自然に育まれたブドウから、この土地ならではの一杯が生まれています。

念願のワイナリーOPEN

24歳でワイナリーへの道を志してから10年。地域に寄り添い、ともに歩むワイナリーを目指し、2024年に念願の「Toyoshima Farm and Winery」を開業しました。
目指すのは丁寧なブドウ栽培を心掛けて、「おいしい」と素直に感じてもらえる一本。代々続くブドウ農家でもなければ、ワイナリーに勤務経験があったわけでもありません。それでも「農業を絶やしたくない」という強い想いから、地域と共にあるワイナリーの姿を描き、挑戦を続けています。

鳥海山が育む、特別な土地

鳥海山は、秋田県と山形県にまたがる標高2,236メートルの活火山。その美しい円すい形から「出羽富士(でわふじ)」とも呼ばれ、日本百名山のひとつに選ばれています。日本海から一気に立ち上がる雄大な景観と、豊かな自然。この土地の恵みが、TOYOSHIMAワインの味わいを支えています。

気になる見学は?

現在ワイナリーでは製造作業を中心としているため、常時見学の受け入れは行っていません。
ただし、月に一度ほど「ワイナリー開放デー」を開催しており、そのタイミングであれば施設の見学や、ワインづくりの雰囲気を楽しむことができます。開催日や詳細は、TOYOSHIMA FARMの公式ホームページやブログで随時案内されています。
TOYOSHIMA FARMのホームページ

ふるさとの風景を、ワインというかたちに。

グラスに注がれた一杯には、秋田の自然の豊かさと、人のぬくもりがやさしく詰まっています。忙しい毎日のなかで、少しだけ肩の力を抜いて。そんなひとときに、この一杯を味わってみてはいかがでしょうか。
白ワイン「アルモニ秋田」

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