岩手県名物【南部せんべい】の歴史・特徴・おすすめの食べ方を紹介

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岩手県と青森県で親しまれる南部せんべい
岩手県の銘菓といえば、真っ先に名前があがるのが「南部せんべい」です。素朴で香ばしい味わいと、パリッとした食感は、地元の人々だけでなく観光客のお土産としても大人気です。この記事では南部せんべいの歴史や特徴、種類、おすすめの食べ方まで詳しくご紹介します!

岩手を代表する郷土菓子「南部せんべい」とは?

「南部せんべい」の「南部」は、江戸時代に現在の岩手県北部から青森県南部にかけての地域を治めていた「南部藩」のことを指し、南部藩領内で広まったことから、この名前がついたと言われています。南部せんべいは、岩手県だけでなく、青森県八戸市など南部地方一帯でも親しまれています。特に八戸では「せんべい汁」に使われることが有名で、食文化が県境を越えて共有されているのが特徴です。
丸く平たい形が特徴
南部せんべいは、小麦粉に水と塩を混ぜ、鉄製の型で焼き上げた丸く平たいせんべいです。直径は約10~15cmと大き目で、噛み応えがあり香ばしい風味が特徴です。一般的なお米のせんべいとは異なり、小麦粉ベースなので口当たりはソフトですが、噛むほどに旨みが広がります。

南部せんべいの歴史

南部せんべいの起源は諸説ありますが一般的に知られているのは南北朝時代に、当時の天皇である長慶天皇が八戸地方を訪れた際の説です。天皇に献上する食事に困った家臣が農家からそば粉とごまを手に入れ、自身の兜で焼き上げたという話が有力です。
歴史が長い南部せんべい
また江戸時代中期~後期には農作業や旅の合間に食べられる保存性の高い携行食として重宝されていました。乾燥しているため日持ちが良く、軽くて持ち運びやすい点も特徴です。そのため南部藩の武士や旅人が、長い道中で手軽に栄養を取れる食べ物として重宝しました。砂糖やバターが普及していなかった時代に、素朴ながらも腹持ちの良いせんべいは大変貴重でした。

戦後になると製造技術が発達し、南部せんべいは観光土産として全国に広まりました。現在では、伝統的なごまやピーナッツ入りのほか、チョコレートやチーズなど現代的なアレンジも増えています。

南部せんべいの定番の種類

ここで南部せんべいの定番の種類を紹介します。一番の定番「ごま」は、香ばしさとごまの風味が特徴です。「ピーナッツ」は粗削りピーナッツや丸粒のピーナッツが入ったものがありますが、どちらもカリッとした食感と甘味が特徴です。「くるみ」は素朴なせんべいの味に、クルミの自然な甘みとコクが加わり、同時にナッツ感も楽しめます。「かぼちゃの種」は生地にはかぼちゃのペーストや粉が練り込まれており、ほんのり甘さが感じられます。表面には香ばしいかぼちゃの種がたっぷりトッピングされており、カリッとした独特の歯ごたえがアクセントに!

次に近年人気の「甘い系」と「しょっぱい系」について紹介します。甘い系では砂糖がけやチョコレートコーティング、しょっぱい系ではしょうゆ味やごま塩風味が人気です。最近では抹茶やコーヒー風味など、カフェ感覚の南部せんべいも登場しています。
また従来の堅焼きタイプに加え、年配の方や子どもでも食べやすいやわらかタイプも製造され、幅広い層に親しまれています。
南部せんべいは定番から変わり種まであります

南部せんべいのおすすめの食べ方

焼きたてや新鮮なものはそのままかじって香ばしさを楽しむのが一番です。食べ方として有名なのは青森県八戸発祥の郷土料理「せんべい汁」です。煮込み用の南部せんべいを野菜や肉の入った汁物に加え、モチモチの食感を味わいます。
他にも、お店だけで食べられる焼きたてでもちもちの食感を楽しめる「てんぽせんべい」や炊きたての赤飯を南部せんべいで挟んで味わう農家さんのおやつ「こびりっこ」などがありますよ。
南部せんべいが入った汁物「せんべい汁」

南部せんべいは岩手の代表的なお菓子

南部せんべいは、岩手県の代表的な郷土菓子です。素朴でありながら奥深い味わいは、旅行のお土産や日常のおやつにぴったりです。岩手を訪れた際には、ぜひ本場の南部せんべいの味を楽しんでみてくださいね。

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