冬になると各地で雪が降り積もる福井県。その中でも大野市は特別豪雪地帯にも指定されているほど、積雪の多い地域です。当然、雪かきも大変で、地元の人にとっては「冬」は大変な季節でもあります。しかし、そんな大野市には、地元の人もこの「寒い季節」が待ち遠しくなる、とっておきのスイーツがこの「いもきんつば」です。
大野市の七間(しちけん)通りにある和菓子屋さん、伊藤順和堂の冬の名物で、販売期間はその年によって前後するものの秋口~春先(9月頃〜翌年4月頃)まで販売しています。午前中に売り切れてしまうこともあるほど人気のお菓子で、2022年2月に取材した日は、平日の朝10時半ごろに到着しましたが次々とお客さんが来店していました。
いもきんつばの販売期間中は、お店の前に「いもきんつば」とかかれたさつま芋カラーの看板が並んでいるので迷う事はないでしょう。駐車場はお店から徒歩約1分ほどの場所にある大野市観光協会横の駐車場を利用できます。
持ち帰り用に箱詰めされたものもありますが、大野にきたらぜひ“出来立て”を召し上がっていただきたいです。その場で食べていきますと伝えると、お皿にのせて提供してくれます。店先にはベンチがあり、そこで座って食べる事ができます。
あたたかく、出来立てのいもきんつばは、口の中でさつま芋の優しい甘さがフワッと広がります。美味しい…。和のスイートポテトのような触感ですが、お芋のゴロゴロとした感じは一切無く、非常になめらかな舌触りです。あっという間に完食しました。
お店では、実際に焼いているところをガラス越しに見学することもでき、焦げ目がつかないように、いもきんつばをコロコロと転がす手捌きは職人技です。ちなみに、このいもきんつば、賞味期限は3日ほどですが、冷凍保存することで2週間ほど日持ちするそうです。召し上がる際は、自然解凍した後、オーブンで焦げ目が付かない程度に少し温めると、お店で食べる“出来立て”の味を再現することができます。一度食べたら虜になってしまう、福井県大野市が誇る隠れた名物「いもきんつば」。是非ご賞味ください♪