秋の夜空を焦がす!福島の伝統ある火祭り【松明あかし】

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福島県須賀川市で開催される「松明(たいまつ)あかし」は430年以上続く伝統の火祭りです。毎年11月の第2土曜日、2023年は11月11日(土)に翠ヶ丘公園にある五老山の山頂で開催!園内に約20本もの巨大な松明が立ち並び、堂々と燃え盛ります。

※2023年は4年ぶりにコロナ禍前の開催内容を基本としつつ、一部実施方法の改善を行い開催予定です。

「松明あかし」の由来

松明あかしは戦国の世の悲運を偲んで、例年開催されています。

約430年以上前の戦国時代、伊達政宗が須賀川を支配しようと策略していました。当時の須賀川城主・二階堂氏とその家臣、領民が松明を灯して十日山に集まり、密かに抗戦を決意します。そして始まったのが須賀川城攻防戦です。しかし激しい戦いの末、須賀川の町には火が放たれます。須賀川城は炎に包まれ落城してしまいました。

江戸時代の須賀川では、旧暦の十月十日に、須賀川城攻防戦で亡くなった人々を弔うため、「炬火(きょか・たいまつやかがり火のこと)」を投げ合う行事が行われていました。この行事は様々な変遷を経て、現在の松明あかしへ受け継がれているのです。
松明あかし

「松明あかし」の見どころ

二階堂神社での採火

「松明あかし」といえば松明が燃え盛る光景を思い浮かべる方が多いのはないでしょうか?実は松明あかりは、五老山での火祭りの前に、二階堂神社において御神火奉受を行っているのです。松明につける御神火を御神火隊が受け取ります。二階堂神社は先ほどご紹介した須賀川城主・二階堂氏を祀っている神社で須賀川城跡に建てられています。

巨大な松明を担いで市内を練り歩く「松明行列」

二階堂神社での採火を終えると、炎が灯される巨大な本松明を若衆が担ぎ街を練り歩きながら会場の五老山を目指します。様々な松明がある中で、1番大きな松明の大きさはなんと高さ8m、重さ1t!約150人の若衆が担ぎながら約1km先の五老山まで運びます。市内中学校で作成した松明も松明行列に参加しています。
本松明を担いで街を練り歩く様子
市内中学校で作成した松明

松明建てと松明点火

18時になると五老山で松明が立ち並び、18時30分より松明点火が実施されます。勇壮な松明太鼓が打ち鳴らされる中、街を練り歩いてきた松明を人の手で立てて、点火していきます。すべての松明に火がつけられ、真っ赤な炎に包まれる山肌。晩秋の夜空を焦がす松明の火は大迫力です!
点火の様子
■松明太鼓の演奏時間(予定)
1部 18時10分から点火まで
2部 18時45分から20時頃まで
燃え盛る松明
燃え尽きる松明

地元グルメが楽しめる屋台も出店

五老山がある翠ヶ丘公園の芝生広場では屋台が出店!過去には須賀川産のきゅうりを使ったB級グルメや串焼きから、フルーツあめ、大判焼きなどのスイーツ系に加え、豚汁、玉こんにゃくなど、寒くなってくる11月にうれしい温かい料理も提供されていました。

福島や須賀川の地元グルメを楽しみながら松明あかしをご覧になってはいかがでしょうか?

「松明あかし」のスケジュール

13時30分~14時10分 松明披露(松明通り吉田医院前)
14時00分 市内中学校 本松明行列出発(松明通り宮先町付近)
15時00分 「松明をもりたてる会」製作松明行列出発(松明通り吉田医院前)
17時15分~17時30分 御神火奉受式(二階堂神社)
17時00分~ 団体小松明行列出発(妙見児童公園)
17時30分~18時15分 小松明行列出発(見晴橋駐車場)
・小松明製作コーナーで作った小松明で参加できます。
・小松明の販売もあります(1本500円、限定100本)
18時00分~19時45分 松明太鼓演奏(五老山特設ステージ)
18時30分 松明点火(五老山)

※時間は変更になる場合がございます。
※最新情報は須賀川市の公式サイトをご確認ください。
【公式】須賀川市 松明あかし

秋の福島で伝統の火祭り

福島県須賀川市で開催される「松明あかし」をご紹介しました。武士たちの様々な歴史が残る福島で、戦国時代に想いを馳せてみてはいかがでしょうか?堂々と燃え盛る松明で心を打たれるかもしれません。
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