大好評!福島県双葉郡モニターツアー体験記【ふたばで酔い旅~酔って、味わい、見つけるふたば~】

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FUTABA Art District「BACK THE FUTABA」
2025年10月18日~19日からの2日間、東京駅発ひたち号に乗車し「ふたばで酔い旅 ~酔って、味わい、見つけるふたば~」のモニターツアーに参加してきました!食べてよし、飲んでよし、出会う人もよし。更にパワーアップしたふたばエリアの魅力に心を奪われ、大ファンになって帰ってきました。実体験を踏まえツアーの様子をお伝えさせていただきますので、是非最後までご覧ください♪

1日目 7:50 JR東京駅出発いざJR浪江駅へ!

特急ひたちに乗車し、今回はJR浪江駅を目指します。受付時にパンフレットと可愛らしい赤べこクッキーが配布されました。(筆者のは青べこでした)。楢葉町にある「おかしなお菓子屋さんLiebe(※)」というお店の手作りクッキーで、店主は東京やドイツでお菓子作りを学び、自分のお店をオープンするという夢を実現させるため、2019年にUターンしお店を開業したそうです。今では地域の方々に愛される地元のお菓子屋さんとのことで、現地に足を運んでみたくなりました。Instagramにも美味しいそうな画像がアップされていますので、是非チェックしてみてください♪

※おかしなお菓子屋さんLiebeは2025年10月10日に閉店し、同年10月22日に移転リニューアル。現在は「liebe table」(リーベ テーブル)と名称を変え、お菓子の製造販売の他、カフェレストランとしても営業しております。
パンフレット、焼き菓子
おかしなお菓子屋さんLiebeはこちらから♪

1日目 11:30 JR浪江駅到着 いざ道の駅なみえ「鈴木酒造」へ

約3時間半特急列車に揺られJR浪江駅に到着です。ここから目指すのは道の駅なみえの”なみえの技・なりわい館”内にある「鈴木酒造店 浪江蔵」。道の駅で蔵見学とお酒の試飲、購入が叶う酒好きには堪らない施設でした。

今回は特別に鈴木酒造の専務鈴木さまより、酒造りへの想いを伺いました。創業は遡ること江戸末期。1840年頃に浪江町の請戸港という立地で、大漁を祝う”祝い酒”として、代表銘柄「磐城壽(いわきことぶき)」の醸造を開始、多くの漁師さんを中心
に愛されてきたお酒とのことです。2011年の震災により建屋や蔵は全て流失しましたが、同年縁がつながり山形県長井市に「鈴木酒造長井蔵」を再開。震災から10年後の2021年に、ここ道の駅なみえ内の製造所にて、再度ふるさとでの事業を再開されたそう。鈴木さまは震災を経て、”美味しいお酒を飲んでもらう”という思いから”作ったお酒を通して浪江町の魅力を知ってもらいたい”という思いへ心境の変化があったと仰っており、その言葉がとても印象的でした。

説明後は、鈴木さま解説のもと同施設内にある酒カフェ「Sakakuraゆい」にて、5種の試飲体験。造り手の想いを聞きながら飲むお酒は格別で、全てのお酒に個性があり違った味わいを楽しむことができました。その他カフェ内では甘酒ソフトや飲み物等も販売しており、お酒が苦手な方でも十分に楽しめる施設でした。販売しているお酒の種類も豊富で、立ち寄り先1か所目にて、既にお酒を数本購入してしまいました・・・。
専務の鈴木さまより浪江蔵のご説明していただきました。
Sakakuraゆいにて日本酒試飲の様子。10種類以上のお酒が試飲できます。今回は5種。
鈴木酒造HP

1日目 12:40 haccoba 小高醸造所 &KITCHENでのランチとペアリング

次に向かったのは浪江町のやや北に位置する南相馬市小高エリアにある「haccoba 小高醸造所 &KITCHEN」。ここは”酒づくりをもっと自由に”の思いのもと、東北で伝統的に行われていた「東北地方に伝わる幻のどぶろく製法 = 花酛(はなもと)」をはじめとした様々な酒づくりに挑戦しています。今回のツアーでは地元の食材を使用した前菜4種・春巻き・カレーに合うお酒を頂きました。どのお酒もお料理との相性ばっちり。常識を覆す型にはまらない様々なスタイルのお酒があり、自分好みのお酒をもっと試したくなりました。

酒造りのお話をしてくださった佐藤みずきさんは、普段デザインや店舗設計などを外部との調整など、酒づくり以外をメインで担当されており、酒造りは代表であり夫の佐藤太亮さんが担っているそう。震災当時は小高区もまた避難区域に指定され、一時は人口がゼロとなったエリアでありますが、その環境を逆手に取り、多くの仲間と共に、新たな気持ちで自由な酒造りを楽しまれている様子を伺うことができました。その姿はまるでhaccobaで造られる個性あふれる1本1本のお酒に重なるものがありました。

※通常ランチ営業はございません。
ペアリング体験したお酒3種。どれも個性あふれるお味でした!
今回特別にご提供いただいたランチメニュー(地元野菜を使用した前菜4種、春巻き、特製カレー)
haccoba -Craft Sake Brewery-公式HP

1日目 14:00 haccoba 小高駅舎醸造所&PUBLIC MARKETでお買い物♪

美味しいランチとお酒を楽しんだあとは、徒歩にてJR小高駅へ。約10分ほどで到着です。ツアー参加者の数名は酔いが回ったのかほほが薄っすら赤らむ方も。ここJR小高駅にはhaccoba 小高駅舎醸造所&PUBLIC MARKETがオープンしています。今では無人駅となった昔の駅事務室や待合室を利活用し、haccobaの商品販売や、色々な地域のクラフトなグッズの販売もおこなっていました。小高を訪れる観光客はhaccobaの商品や地元の商品を購入され、地元の方は全国各地のクラフト工芸品を買って行く方が多いそう。なんとここでも試飲体験ができ(2種※)、昼食時に飲んだお酒も購入することができました。筆者も1本お気に入りのお酒を購入してしまいました・・・・

※通常3種の飲み比べが可能です。
試飲の様子
店内の様子
haccoba 小高駅舎醸造所&PUBLIC MARKET公式Instagram

1日目 15:20 ネクサスファームおおくまで工場見学といちご摘み取り体験♪

お腹も満たされた後は、昨年も訪問したネクサスファームおおくまへ♪今回は工場見学といちごの摘み取り体験の他、おおくまベリーを使用した「紅ほっぺのレアバウムクーヘン」をいただきました。バウムクーヘンの原材料にはネクサスファームおおくまで栽培されたいちごの他、浜通りの米粉やバター、卵が使用されており、しっとりなめらかな食感で大変美味しくいただくことができました。気になる方は是非ECサイト「Okuma store」をチェックしてみてください♪

見学の後半部分では、工場長の徳田さまに工場の設備や、これまでの歩みなどをお伺いしました。農業に対する”大変・重労働”といったイメージを変えるため、最新の技術が取り入れられたこちらの工場では、“誰でも楽に簡単に安定した収穫量と品質を維持できる仕組みづくり”の構築を日々目指しているそうです。農業を始める人のハードルを下げることで、農業・食料自給率の衰退を防ぎたいと仰っていたのが印象的でした。
ネクサスファームおおくまいちごハウス内の様子
いちご栽培について、工場長の徳田さまよりお話を伺いました。
ネクサスファームおおくま公式SNS

1日目 18:00 ichido㈱による蒸留体験@CREVAおおくま

続いては2025年JR大野駅前に誕生した、ワーキングスペースや貸事務所が入る産業交流施設「CREVAおおくま」に向かいました。ここでは富岡町で”花酵母を使用した酒づくり”をするichido㈱代表渡邉さまに指導いただき、蒸留体験をおこないました。バラやゼラニウム等のお花の他、オレンジやぶどうリンゴ等のフルーツを水の入ったビーカーに入れ、真空状態に近づけることで沸点が低下、40℃程度で水が沸騰し香りの抽出をおこないます。実際のお酒づくりでもこの手法が取り入れられているとのことで、好みの香りに近づけるため、参加者皆さん真剣な表情で原材料を選ばれていました。因みに筆者は柑橘系の香りが気に入りました♪蒸留体験後はフレグランスとして使用可能とのことで、旅のいい思い出になりました。

※蒸留体験は不定期です。詳細はichido㈱にお問い合わせください。
蒸留体験の様子。皆さん真剣な様子でお話を聞いていました。
原材料の一例。
ichido㈱公式HP

1日目 19:00 クマSUNテラス内「panier」にて交流夕食会♪

あっという間に夕食の時間です。今回はCREVAおおくまに隣接する「クマSUNテラス」に入るカフェ&レストラン「panier」にて地元の方々と交流しながら地元の食材を使用した料理とお酒をいただきました。双葉郡でつくられた日本酒”楢葉の風”や”歸宴”、かわうちワイン、ichido㈱が提供するenju等沢山のお酒が用意されており、参加者一同ニヤニヤが止まりません。中でも筆者は花酵母で造られたenjuのお酒が気に入りました♪お料理も浪江町請戸漁港産しらすのピンチョスや、葛尾村で陸上養殖されたバナメイエビの塩焼き等、地元の味を存分に楽しむことができ大変満足。ツアー1日目を振り返りながら参加者同士で大変楽しいひと時を過ごすことができました。
夕食の様子。ホテルに戻るころには緊張も解け参加者同士の仲も深まっていました。
お酒とお料理の様子。地元の野菜なども使用されていました。

2日目 8:30 JR双葉駅周辺散策

昨晩の楽しい余韻が残りつつ、ふたばツアー2日目がスタートです。早速バスに乗り込みJR双葉駅へ出発。今なお多くのエリアが帰還困難区域内ではありますが、JR双葉駅周辺を中心に解除され、スーパーマーケットや、レストラン・お土産売り場や大型の会議室等が設置された産業交流センターが誕生する等、新しいまちづくりが進んでいました。アートの力で人々の心に火を灯したいと2020年にスタートしたプロジェクト「FUTABA Art District」では、町内の壁面に地元の人々を描いたカラフルで力強い作品を見ることができ、なんだかパワーが湧いてきました。散策していると目に飛び込んできたのは地元消防団施設の半開きで変形しているシャッター。震災当時の様子が震災遺構としてそのまま残されており、少し複雑な気持ちになりましたが、ふと、ここまでの行程を振り返ると被災地であったことを感じた場面はほとんどなく、双葉郡の復興は進んでいるんだなと感じる一方で、このシャッターを目の前にし、決して震災を忘れてはいけないと強く感じました。
FUTABA Art Districtの一例
双葉町消防分団第二分団施設。当時の様子がそのまま残されています。

2日目 8:40 地域の新たな活動拠点「FUTAHOME(ふたほめ)」での朝ごはん

JR双葉駅周辺散策後は、地域の方々の交流や新たなチャレンジを支える拠点として2025年2月にオープンした「FUTAHOME」にて、pnier特製朝食とオニオンスープ、同施設1階にあるコーヒー焙煎所兼ドリンクスタンド”open roastery Alu.”のコーヒーをいただきました。open roastery Alu.の店主は、元々教職の路を志していたそうですが、様々なご縁があり、コーヒーと双葉町に出会い、現在地域の方々に親しまれるお店を営業されています。Alu.のロゴに込められた”地域と日常に開かれた焙煎所(ロースタリー)でありたい”という思いを伺うことで、より一層特別に感じられる一杯でした。コーヒーや地元の人との交流を通し、地域のことを知ることができる安らぎの場所として、open roastery Alu.にも多くの方が訪れ、双葉町を知るきっかけになることを願っています。
コーヒーに込められた思いを聞きながら、いただきました、
FUTAHOME施設外観

2日目 9:45 安井ファーム見学

美味しい朝食をいただいたあとは、双葉町に拠点を置く農業生産法人「安井ファーム」を訪問しました。約44,000平方メートルの畑でブロッコリーやキャベツを栽培しています。今回畑について説明をしてくださった黒津さんは、農業に携わりたいという思いを捨てきれず、11年務めた会社を退職し安井ファームへの転職を決意。転職と同時に双葉町へ移住、一から農業をスタートされたそうです。休耕地だった畑を耕すことから始まりましたが、現在は工場や浪江町などの飲食店に納品できるまでになったとのことで、これまでの想像を絶する苦労や、農業にかける熱い思いを強く感じることができました。収穫した野菜はマルシェにも提供し、地域との交流や農業の魅力発信にも力を入れているとのこと。また、地域の声を受け無人販売所を開設し、地産地消の推進にも取り組まれていました。将来的には”双葉町産”ブロッコリーのブランド化を目指していると仰っており、直接的な支援は難しくとも、マルシェなどで見つけた際には積極的に購入し、何かしらの方法で黒津さんの夢をサポートさせていただきたいと感じました。因みに朝食に提供されたオニオンスープの玉ねぎは黒津さんが育てた玉ねぎを使用しており、大変美味しくいただきました。
安井さんが説明する様子。
一面キャベツ畑が広がっています。

2日目 11:45 とみおかワイナリーでワインのペアリング付きランチと施設見学

畑見学のあとは、レストランからの眺望がきれいと話題の「とみおかワイナリー」へ向かいました。こちらでは常磐ものを取り入れたお料理とワインのペアリングを楽しみました。赤と白2種の提供があり、気づけばついついおかわりも・・・。食事中レストランのスタッフが、”間もなく目の前を常磐線の列車が通過する”と教えてくださり、筆者も思わずテラスへ向かいました。レストランの窓と同じ高さにレールがあり、通過する際に手を振ると汽笛を鳴らしてくれました♪中々ないシチュエーションに気分が高揚し、他の参加者の皆さんもとても喜ばれている様子でした。

食事後はとみおかワイナリーのマネージャーである細川さまよりお話を伺いながら、施設見学をさせていただきました。ここ富岡のエリアも甚大な被害を受けたエリアではありますが、多くのボランティアにより、徐々に畑の面積が広がり、本年よりとみおかワイナリーでの醸造を本格的に開始することができたそうです。まだまだ若木の畑が多いですが、ぶどう樹の成長と地域の再生を一緒に経験できるのも,とみおかワイナリーの魅力に感じている方も多いようです。ぶどう畑に対する想いも強く感じる一方で、かつての賑わいを取り戻すためにも、交流・関係人口の創出につながり、いずれは定住人口を増やしていきたいという地域に対する細川さんの強い想いに、胸が熱くなりました。
後方に写る蔵は、震災当時より流されずに残ったそうです。
ランチの様子。赤・白の2種をいただきました。
とみおかワイナリー公式HP

2日目 14:15 農・食の複合施設 FUN EAT MAKERS in Okumaを見学

続いて向かったのは、震災復興の新たな象徴として大熊町に2025年6月にオープンした農・食の複合施設 「FUN EAT MAKERS in Okuma」。施設には、地元の新鮮な食材を使ったレストラン”ノキシタキッチン”や、AIを活用した水耕栽培の野菜ファクトリー、ワーケーションエリアなどがあり、地域の方々が集える場所が提供されていました。敷地内にはビニールハウスが2棟あり、1棟で約4000株のトマトの栽培し、収穫から製品化まで同施設でおこなっているそう。野菜ファクトリーでは農薬を使わず、LEDライトにより約42日間で収穫可能なレタスなどもあり、洗わずそのまま食べられるそうです。最先端の技術が取り入れられており、とても驚きました。またビオトープなども設けてあり、昆虫探しに地元の子供たちが集まってくるそうです。地域の活気と可能性を広げる新たな施設だなと感じました。今回のツアーのお土産として、ここで栽培されたお野菜をいただくことができました。
FUN EAT MAKERS in Okumaの外観。木材で組まれた屋根から温かみを感じるデザイン♪
トマト栽培の様子。ハウス内は清潔に保たれており整備されていました。
FUN EAT MAKERS in Okuma公式SNS

2日目 15:27 JR大野駅から東京駅へ

2日間のツアーもあっという間に終わりの時間に。振り返ると地元のお酒に触れ、地元の美味しいものを味わい、地元で活躍する方々に出会い、双葉エリアの魅力を存分に堪能し、心に残る時間を過ごすごとができました。昨年も訪れたはずなのに、たった一年で更にパワーアップしており驚きが隠せません。もちろんまだまだ復興が必要なエリアもありますが、まさに”イノベーション”という言葉がぴったりなエリアだなと感じました。今回のツアーで出会った方々は、それぞれ自分の夢や目標を達成すべく、双葉エリアの地で挑戦し活躍されていましたが、その先には共通して、地域の未来に対する想いがあるなと感じました。どこを訪れても温かみとワクワクをくれる”双葉エリア”。是非皆さんも一度足を運んでみてください♪
とみおかワイナリー2階レストランからの眺め

ふたばエリアへのアクセス方法

▽アクセス▽
【東京方面から】
〈電車〉
JR上野駅 ~JRいわき駅 約 2 時間 15 分(JR常磐線[特急]利用)
〈車〉
三郷 IC ― いわき中央IC 約 2 時間30分(常磐自動車道利用)
【仙台方面から】
〈電車〉
JR仙台駅 ~JR浪江駅 約2時間(JR常磐線[普通列車]利用)
〈車〉
仙台宮城 IC ― 浪江 IC 約 1 時間 20 分(東北自動車道-仙台南部道路-常磐自動車道利用)
※画像はすべてイメージです。
※本記事の内容・サービス等は変更している場合があります。
※ツアーの募集は終了いたしました。
※このツアーは一般財団法人福島県電源地域振興財団による「令和7年度福島特定原子力施設地域振興交付金事業」の為、実際に発生する費用とは異なる場合がござます。
※株式会社Oriaiとの共同企画・運営ツアーとなります。
共同企画・運営「(株)Oriai公式HP」
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