湯守に聞く「地・温泉」の魅力　第23弾【ランプの宿　高峰温泉】

長野
泊まる

2023/03/10

「THE ONSEN」の魅力に迫る！

旅行の楽しみといえば、その土地ならではのグルメや季節ごとに表情を変える絶景、あとはやっぱり「温泉」ですよね！東日本各地に「地・温泉」と呼ばれる、その地に根差し地元の人に昔から愛されてきたお湯があることはご存知でしょうか？かつては湯治場として、そして現在も人々を癒す温泉宿の数々。身も心も温まる「地・温泉」の魅力をインタビュー形式でご紹介します！

「湯守」とは…

「お湯を守る」と書いて「湯守（ゆもり）」。言うなれば、温泉の管理人です。お湯の量や温度などを管理する役割を担っています。本企画で紹介する「地・温泉」の湯守たちが誇る、各地に根付いた伝統的なお湯は長い歴史の中で彼らによって守られているのです。

標高2,000m雲上の温泉　ランプの宿　高峰温泉

連載企画「湯守に聞く「地・温泉」の魅力」第23弾としてご紹介するのは長野県の「ランプの宿　高峰温泉」。湯守の後藤さんにお話をお伺いしました。

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上信越国立公園の天然落葉松林に囲まれる旅館

ー「ランプの宿　高峰温泉」がある高峰温泉は、どのような場所ですか？

湯守　後藤さん
「上信越国立公園の自然豊かな環境にあります。宿は標高2,000ｍの長野県と群馬県の稜線に位置し冬はサンセットが、春にはご来光が拝めます。宿周辺は天然落葉松林に囲まれて5月中旬から春の新緑の季節に入ります。」

雪山ならではのアクティビティと満天の星空が楽しめる冬

ー例年5月まで雪が残る高峰温泉ですが、積雪の時期の魅力を教えてください。

湯守　後藤さん
「冬季は、宿が高峰マウンテンパークというスキー場の奥に位置しているため、スキー場の臨時第5駐車場から雪上車で宿までお越しいただけるようになります。また宿周辺の登山道がスノーシューコースになっており、コースも複数あるので自分の体力に合わせてコースが選べます。宿では宿泊者には無料でスノーシューを貸し出ししております。初心者向けに9：00～12：00までガイドがついて高峯山を1,000円でご案内しております。宿ではこのほかにも朝の野鳥教室を開催しており、休憩所の前に10種類以上の野鳥たちが集まってきて目を楽しませてくれます。時にはテンやリスがやってくることもあります。冬の魅力は澄んだ夜の星空で満天の星たちが輝き、天体望遠鏡で見る星空はお隣の銀河もきれいに見ることができます。」

新緑とともに高山植物が咲き乱れ、朝の雲海も楽しめる春

ー冬季はスノーシューなどのウィンタースポーツが体験できるのですね！満天の星空も素敵です！ではこれからの春の時期の高峰温泉の楽しみ方を教えていただけますか？

湯守　後藤さん
「標高2,000mのため、春が来るのが遅く、5月からとなりますが、5月からは新緑とともに池の平湿原のガイド付きツアーが9：00～12：00まで開催されます。宿の野天風呂周辺ではアズマシャクナゲが沢山咲き、新緑とともに沢山の高山植物が咲き乱れる季節です。天気が安定している5月は朝の雲海も多く発生する季節です。」

雲海に覆われた下界を望む「雲上の野天風呂」

ー旅館周辺の景色も季節ごとに楽しめるのですね！湯守の自然を感じてほしいという想いを強く感じますが、自然を感じることができる一番のポイントを教えてください。

湯守　後藤さん
「雲上の野天風呂では遮るものもなく、眼下に高峯渓谷を見下ろし、遠くにアルプスの山々が臨めます。朝は雲海が下界を覆いつくすこともありあます。四季がおりなす自然の中で入る温泉は、自然と一体感になれるひと時を体感していただけます。」

36度の源泉浴槽と41度の加熱浴槽「ランプの湯」

ー山々に囲まれた野天風呂ならではの景色ですね。内湯の「ランプの湯」の湯船は２つに仕切られていて、うち1つは人肌ほどの36度とのことですが、おすすめの入浴方はありますか？

湯守　後藤さん
「ランプの湯では41度の加熱浴槽と36度の源泉浴槽があり交互入浴をすると、筋肉痛や自律神経のバランスを整えインシュリンの分泌を高めてくれます。さらに源泉を飲泉すると糖尿病、痛風、便秘、肝臓病などにも効能効果があります。」

信州の滋味あふれる食材を使った山の料理

ー温泉のあとには、みなさんお料理も楽しみにされていると思います。メインダイニングの「雲表」は、自然の中にいるような雰囲気を味わえるとのことですが、どのようなお料理をいただけるのでしょうか？

湯守　後藤さん
「『食事処　雲表』は　三方向に視界が開ける空間で食事を楽しんでいただきます。ここからも朝は雲海を楽しめることがあります。宿泊してくださったお客さまの特権です。食事は信州の食材を中心に、春は山菜、夏は野菜、秋はキノコ類といったように、その季節ごとのおいしい旬のものや、信州の清冽な水が育む鯉や岩魚、鮎、信州サーモンなどの川魚も使っています。手作りのふるさと料理が好評です。」